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2022.08.22
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高田派の作法⑫「永代経法会」
高田派の作法⑫「永代経法会」
「千部読む 花の盛りの 一身田」本山専修寺御影堂の句碑です。松尾芭蕉の弟子である珍碩(ちんせき)が本山大法会「千部法会」に群参する人々を詠んだものです。
1680年に始まったこの千部法会が、今日、各寺院では「永代経法会(法要)」といわれています。春秋の気候のよい時期、農閑期を選んでつとめることの多いこの法会は、「永代にわたってお経をあげる法会」ということですが、その意味はお経(経典=教え)をいただく人々が私たちだけにとどまらず、子々孫々続いていくことを願っての法会といえます。
それゆえに、おつとめの後には、必ず法話があります。聴聞を重ね、念仏のいわれを深く尋ねてはじめて、名利(名声と利得)に迷う自らの生きざまを知らされ、また、真に願うべきことは何かを教えられます。
したがって、永代経法会とは、わが先祖への単なる追善供養(慰霊)ではありません。我が身に尊い仏法が届いたのも、ご先祖がみえたからこそと、遠き前世からの縁を喜び、仏縁の場がさらに広がるようにとの思いから営まれるものです。そして、そのための墾志(※1)も納められています。
亡き人をご縁として、納められた永代経墾志は、仏法ひろまれというご先祖さま(仏さま)の願いに応えるべく、法会の費用となったり、布教伝道のための教材・設備購入費にあてられたり、仏具やお飾り、あるいは本堂・境内の修理費用に用いられたりして、仏法興隆のためにつかわれています。
お寺で法会がつとまる時には、こぞって参詣し、最後まで聴聞しましょう。
※1 お寺への寄付