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⑫ 関東教化

「親鸞聖人繪傳」専修寺関東別院 所蔵

親鸞聖人の関東での20年間。それは、自らが信じることを人々にも教え信じさせようとする「自信教人信」の実践そのものでした。来る日も来る日も、民衆の教化に明け暮れる毎日を過ごした結果、多くの門弟が各地に生まれ、真宗教団の礎が築かれることになります。関東でも限られたエリアでのみ布教活動に励んでいた親鸞聖人は、それだけに、人々との触れ合いは深く、きめ細やかなものだったにちがいありません。自らの足を使い、自らの声を通して教えを広めていくこの期間、親鸞聖人は悩みや苦しみを抱えた人々を救ってみせるという使命感に燃えながら、充実した時を過ごしていたことでしょう。