高田派の作法③「聞法」

真宗は、「聞法（もんぼう）の宗教」といわれています。聞法の「法」というのは南無阿弥陀仏の六字の名号のことです。この名号を、なぜ仏さまが成就されたのかという、そのいわれを聞くことを「聞法」というのです。そこにおいて、弥陀の本願が私たちを照らし出し、私たちが罪深く、煩悩盛んな実相に気づかされるのです。それは、迷いの闇を照らし、すべてのものに生きる力を与え得る限りない光の命です。

親鸞聖人は、この弥陀の本願によって私たちが救われていくことを明らかにし、それを念仏の教え「真宗」として示しました。この教えにおいては、弥陀のまことを信じることが救いをいただく唯一の道です。ここでの信じるとは、聞くことであります。

聞法においては、「もうこれで十分である」ということはありません。仏法は聞くほどに我が身を知らされます。聞法の場にできるだけ足を運んでいただきたいものです。