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高田派の作法⑨「高田派の法事」

 
 

●法事の意義

法事は亡き人を縁として、今生かされている私たちが命の尊さをかみしめつつ、阿弥陀仏の智慧と慈悲に手を合わせ、その仏恩にご報謝のおつとめとして行います。せめてこの1日くらいは自己について問い、すべてのものを救わずにはいられないとはたらく阿弥陀仏の教えを心静かに聞いてみましょう。

●法事の日時

どうしても「命日までに」とこだわる必要はありません。故人とご縁の深かった方々が心静かにお参りできる日時にすべきでしょう。お手次のご住職とも早めに打ち合わせておきましょう。そして法事の日が近づいたら、確認の連絡を取りましょう。

●法事の服装

昔は、法事の時、施主は必ず羽織・袴の清掃で、とのしきたりもあったようです。最近では葬儀の時以外は、正装される方がほとんど見られなくなりましたが、法事の時の施主は、礼服に準じて着用するようにし、参詣者も仏事にふさわしい地味な平服が望ましいでしょう。なお、法事には必ず念珠を忘れないようにして、式章(同行袈裟)があればかけるようにしたいものです。

●法事中の心得

法事に参詣し、読経にあうことは、お釈迦様が現に今、お説きになる場所に身を置くことを意味します。一人ひとりが真実のみ教えにあうという尊い意義があります。

●お布施について

「お布施はいかほどお包みすれば…」とか「相場はどのくらい…」といった質問をいただくことがあります。本来、布施とは「あまねくほどこす」ということです。つまり、仏法を喜ぶ気持ちから、如来さまに自ら進んで捧げる性質のものですから、お喜びのなかからの精一杯の気持ちが大切でしょう。