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信心に終わりなし

信じる心と書いて「信心」。さて、仏教・浄土真宗において、信心はどうあるべきか。親鸞聖人の書いた上の和讃をご覧ください。

「三朝浄土の大師さまたちよ、どうぞ私のところへ温かな手をさしのべてくださり、真実の信心をおすすめください。そして私を仏となる身に定まったものとしてお導きください」という意。三朝浄土の大師等とは、念仏を伝えてきた七人の高僧、インドの龍樹菩薩、天親菩薩、中国の曇鸞和尚、道綽和尚、善導和尚、日本の源信和尚、源空(法然)上人の、浄土七高僧です。さて、親鸞聖人がこの和讃を書いたのは、86歳の頃。それでもなお、七高僧に対して呼びかけ、自らの信心について問うているのです。真実の信心とは、阿弥陀仏よりいただく信心ですが、それをいま現在いただくこと、いただき続けることが肝要なのだと、親鸞聖人は私たちに教えてくれているのです。しかし、私たちは、日々の生活に追われ、信心を求め続けることができずにいるのではないでしょうか。信心とは、いま、ここにあるもの。また、一度いただけば終わりという類のものではありません。生涯にわたり求め続け、いただき続けていくものである。この和讃はそう私たちに諭してくれています。



【和讃とは】
仏や経典などに対してほめ讃える讃歌です。
このホームページでは親鸞聖人の書いた「三帖和讃」等を中心に紹介していきます。

※今回の和讃は「正像末法和讃」(作:親鸞聖人)より