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高田派の作法⑳
「お墓まいりの留意点」

 
 
お墓は、先祖あるいは故人が必要とするからではなく、私たちが先祖、故人を敬い讃えたいと想うから建てるものです。さらに言えば、かけがえのない命を伝えてくださったご先祖に感謝しつつ、「その命を精一杯輝かせて生きてほしい」という自分への先祖の願いを聞く場でもあります。お墓参りのとき、留意すべき事項を下記に挙げてみます。
●持参するもの
お花・ローソク・線香・布・ブラシなど
●手順
まず、お墓の周囲の除草・清掃をしましょう。花がらの処分をし、墓石の汚れを落としたら、献花・献灯します。準備が整ったら、焼香、または、線香をつけて、お勤め(読経)しましょう。お勤めは、皆で唱和できる『重誓偈』などがふさわしいでしょう。
◯お供えものをあげる場合は、お参りが終わったら持ち帰りましょう。お寺の境内にお墓がある場合は、お墓参りの際、本堂の如来にも合掌礼拝していただきたいものです。
本堂の前を一礼もせずにお墓に直進し、お墓参りだけで帰る姿が多く見受けられますが、境内墓地にお墓を建てられたご先祖の心を思えば、如来に知らん顔をして本堂を素通りすることはできないはずです。「少しでもお寺に足を運んでくれるように、仏縁を深めてくれるように」との願いを無にしないようにしましょう。
◯お墓参りにも、できれば家族でお参りしたいものです。
以上の点に留意しながら、ご先祖を敬い、崇敬の念を通してお念仏にあわせていただく機縁を深めたいものです。