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高田派の作法⑮「法名」

 
 
人が生まれると、名前(俗名)がつけられるように、仏道に入門すると名前が与えられます。これを「法名(ほうみょう)」といいます。
法名は仏法に帰依した人の名前で、正式には、本山で行われる帰敬式(おかみそり)(※1)を受けた方に対して授与されるものです。
帰敬式は、主に本山での法要の際や寺院の落慶法要などにご法主(※2)がお出ましの時に行われますから、まだ「法名」を授与されていない檀信徒の方は、できるだけ早い機会に受式し、いただいてほしいものです。詳細は、お手次寺の住職にお尋ねください。
「法名」のことを「戒名」と言われることもありますが、真宗高田派では「戒名」という言い方はしません。「戒名」というのは、他宗において自力修行をめざし、受戒した者に対して授けられる名前であり、自力修行や受戒をともなわない真宗にはそぐわないものです。厳しい戒律を守って仏道修行を積むことのできない凡夫が、阿弥陀仏のおはからいによって救われるお念仏の生活なので、「戒名」をいただく必要もないのです。
「法名」の頭に、「釋」の字がありますが、これは「釋尊」の一字で仏弟子の一人に加えていただいたという意味です。「法名」は「仏教徒として自覚を持って生きる」証の名前であり、生きている間にいただくべきものです。
※1 浄土真宗の門徒として仏教に帰依することを誓う儀式
※2 宗派の長