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高田派の作法⑱
「お墓」

 
 
納骨された場所に「記念碑」を建てたこと。それが、お墓のはじまりです。お墓は亡くなった人のお骨を納めるところで、先祖を偲ぶ大切な場であります。
讃岐(香川県)の妙好人(在家で真の念仏者)として有名な庄松さんは、「あなたが死んだら立派な墓を建ててあげましょう」との病中見舞いの言葉に、「私が死んでも墓石の下にはいませんよ」と答えました。つまり、亡くなったら阿弥陀仏の力によって仏さまの世界である浄土に生まれるということです。ですから、浄土に生まれた方(ご先祖仏)に出会うには、浄土の世界をあらわしたお仏壇の前がふさわしい場になります。したがって、私たち真宗の教えをいただく者は、必ずしもお墓を必要としませんが、現状では多くの家庭でお墓を建てています。
お墓を建てる場合は、迷信などにとらわれないように注意しましよう。
建てる時期、場所、石の形、向き、大きさなど特に決められた事柄はないのです。
必要に応じて(思い立った時)墓地の現状に合わせ、一般的な形のお墓を建てればよいでしょう。
なお、墓石の建立だけでなく、修正なども住職と事前によく相談してください。古い墓石を処分する際には、住職にお参りしていただいた後、石材店にお願いいたします。お墓参り­­­­­をご縁として、ますます聞法の場に足を運び、ご信心を深めましょう。